湧池とその周辺に尽きると思います。
今回のように忍野八海の全てを見て回るツアーでない場合は、
忍野八海といえば、まず湧池周辺のみを見て回るというくらい、
湧池は忍野八海の代表的名所なのです。
湧池は、かつてダイバー2名が水死した悲しい事故があり、
その事故が忍野八海を観光名所として有名にしたという
皮肉な歴史を持っている池です。
水深が非常に深く、水底が溶岩により複雑に入り組んで
水中に樹海のような地底湖を形成しているといわれています。
湧池観察の際は誤って落ちたりしないように注意してください。
湧池周辺は忍野八海最大の名所ということもあり、
お土産物屋さんも多く、水車小屋を併設した中池という
巨大で美しい池もあり、つい目を奪われがちですが、
水車小屋のある中池は人工池で忍野八海ではありませんから、
時間に限りがある場合は時間配分に注意してください。
湧池と道路を挟む形で水車小屋の裏手にあるのが、
忍野八海の第六霊場である濁池になります。
濁池は川に隣接していて川の一部のようになっています。
濁池という名前とは裏腹に美しく澄んだ水質の濁池は、
かつて乞食のようなみすぼらしい姿の修験行者が
池の地主に一杯の水を所望したのを断られたところ、
池の水が急激に濁ったという言い伝えからきている名です。
濁池は流れと一体になって川の一部のようになっているので
言われないと存在に気付かず最も分かりにくい湧水池です。
次回は底抜池と榛の木民族資料館をご紹介しますので
楽しみにしていてください。